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アイ・ペットクリニックの西井先生が作る物語から愛犬・愛猫に起こりえる出来事をレクチャーする企画です。

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02_網膜剥離

Vol.02

what happens

2、【あれ?うちの猫、目が見えてない?

 

うちにいるMIX猫「りお」は、今年で7歳になる。

レーザーポインターの光を追いかけて遊ぶのが好きなのだが、今日はなぜか光を追いかけない。
おかしいと思って見てみると瞳孔が見開いていて、目が見えていない様子だ。
 

□看護師「先生、今日はりおちゃんを連れてきてどうしたんですか?」

■西井「いや、昨晩から目が見えてなさそうなんだよね。だから原因を調べるために連れてきたんだよ。」

□看護師「そうなんですね。網膜剥離ですかね?検査手伝いますね。」

 

さっそく、眼底検査という虫メガネみたいなレンズを使って目の奥にある網膜の状態をチェックする。

 

■西井「あぁ、眼底出血を起こして網膜剥離も起こしているよ…詳しく原因を調べようか。」

□看護師「何を調べますか?血液検査からですか?」

■西井「血液検査も大事だけど、先に血圧を測るよ。たぶん高血圧になっていると予想しているんだけどね。」

□看護師「先に血圧なんですね…なぜなんですか?」

■西井「猫の網膜剥離の原因はほとんど高血圧が原因で生じるんだよ。高血圧じゃない場合は、腫瘍などを考えないといけないんだ。高血圧なら『なぜ高血圧になっているのか?』を考えないといけないから血液検査で、甲状腺機能亢進症や腎不全になっていないか、エコー検査で副腎が大きくなっていないかを調べる必要がある。そこまで調べても何も異常がなかったら本態性高血圧という原因がわからないタイプになるね。」

□看護師「そういう考え方で検査をすすめるんですね。治療は全部一緒ですか?」

■西井「本態性高血圧以外は、その原因の治療が必要だよ。それでも血圧が下がらない場合は、降圧剤を使って下げないといけないけどね。」

□看護師「なるほど、網膜剥離の原因となっている高血圧を治すことでおのずと網膜剥離が治っていくということなんですね。」

■西井「そうだね。でも網膜ってデリケートだから網膜剥離が治っても視力が戻るかどうかはその時にならないとわからない場合もあるんだよ。」

 

歳とともに視力が低下している場合から、病気が原因で見えなくなっている場合もあり、原因によっては一大事になる場合もあります。
目が見えてないのかな?と思ったら、一度、診察してもらうことをおすすめします。

 

《網膜剥離》

ペットケアセンター アイ・ペットクリニック
< 眼科・腫瘍科・皮膚科・循環器科・CT>
奈良県橿原市今井町3-11-22
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詳しい情報は下記ボタンよりHPにてご確認下さい。

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