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08まぶたのできもの
Vol.08
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アイ・ペットクリニックの西井先生が作る物語から愛犬・愛猫に起こりえる出来事をレクチャーする企画です。
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8、【これってめばちこ?できもの?】
□看護師「先生、うちのチワワの目に目ばちこみたいなものができちゃったんですが、これはなんですか?」
■西井「これは、おそらくマイボーム腺腫という腫瘤(できもの)だね。眼瞼のふちからできものがでてきているでしょ?カリフラワーみたいに。このタイプは腫瘤の可能性が圧倒的に高いです。」
□看護師「ということは手術でとったほうがいいんですよね…」
■西井「そうだね。似たようなもので、マイボーム腺炎というまぶたの皮膚炎(眼瞼炎)で腫れてくる場合もあるけど、今回は腫れているというより明らかにできものだからね。」
□看護師「マイボーム腺炎だと治療が違うんですか?」
■西井「基本的には抗生剤と炎症止めによって治ります。もちろん、普通の皮膚炎のように無治療でも治る場合もあるし、治療しても完全に治らない場合もあるけどね。」
□看護師「ちなみにすぐに手術をしないとダメですか?」
■西井「すぐに手術しないと命に関わる腫瘤ではない事が多いけど(悪性の可能性は低い)、上まぶたの1/3以上に大きくなると手術でとる時に目の形が変わっちゃうから、腫瘤の増殖スピード次第かな。怖いことを言うと、たとえ良性の腫瘍であっても時間が経つと悪性にかわる悪性転化があるから手術ができる状態ならするに越したことはないけどね。」
□看護師「それを言われると手術しないとってなりますね。手術後はエリザベスカラーは必須ですよね?どれくらいの期間必要ですか?」
■西井「目の手術は普段の手術よりも細い糸を使うので、エリザベスカラーは絶対に必要です。しかも、普段より大きいサイズがね。前脚が届かなくても後脚が届いてしまって引っ掻いちゃうと傷口が開いてしまうからです。エリザベスカラーをつけておく期間は最低2週間です。その後に抜糸をして終了です。」
□看護師「エリザベスカラーがね…かわいそうに思えちゃうんです。」
■西井「きつい言い方だけど、エリザベスカラー外して傷が開いた時にもう一度縫合しないといけないとか、傷口がぐちゃぐちゃになっちゃう方がかわいそうだからね。それがエリザベスカラーで防げるならって考えています。」
□看護師「わかってはいるのですが、いざ自分の家の子がなると飼い主さんの気持ちがよくわかります。では、手術をお願いします。」
目の変化は一番見えやすいだけに、小さな変化でも気づくことが多いと思います。その分、早期に治療しないといけない病気もあるため、目の変化に気づかれた場合は当院の眼科にご相談ください。
ペットケアセンター アイ・ペットクリニック
< 眼科・皮膚科・循環器科・CT>
奈良県橿原市今井町3-11-22
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10:30〜18:30(要予約)
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