07自宅シャンプー

7、【自宅でシャンプーするときに気をつけることは？】

□看護師「先生、先ほど診察されていた、シャンプー後から眼を気にしてこすって開きにくくしているという患者さんなんですが、防ぐことってできるんですか？」

■西井「こすったことで眼に傷ができちゃった患者さんですね。基本的には予防は難しいと考えています。なぜならプロのトリマーさんがシャンプーしてもなるときはなってしまうからです。」

□看護師「そうなんですね。先生はよく、スキンケアとしてシャンプーを勧めていることが多いですけど、その時ってどういうアドバイスをしているんですか？」

■西井「そうだね、じゃあ逆に聞くけど、なぜシャンプーってしないといけないか知ってるかい？」

□看護師「皮膚の汚れや皮脂を落として、臭いやべたつきを取り除くためです。」

■西井「すばらしい、皮膚病が原因でシャンプーしないといけない子もそうでない子も共通するのは汚れや皮脂を落とすためだね。だから、毛がはえているところはすべて洗わないといけないと考えて顔まわりもシャンプーで洗うと、洗い流すときにシャンプーの洗浄液が眼に入ってしまうという結果になってしまうんだよ。」

□看護師「ということは、自宅では顔周りはシャンプーで洗わない方がいいってことですか？」

■西井「洗った方がきれいにはなるけども、眼に入ったときは刺激になるから頭のてっぺんはシャンプー液をつけずに洗うがリスク軽減につながるかな。あとは、やはりシャンプーし慣れているトリマーさんに頼むのが一番ですね。」

□看護師「それでも、絶対大丈夫というわけではないからシャンプー後に眼を気にしだしたら病院に…ということですね。」

■西井「そういうことです。私自身も自分の家の子にシャンプーした時にシャンプーが原因で眼に傷を作ってしまったことがありますよ。」

□看護師「他に気をつけることってあるんですか？」

■西井「いくつかあって、①シャンプー前にブラッシングをして余分な毛を取り除く　②シャンプーで体を洗うときはゴシゴシ洗うのではなく、こすらないようにやさしく洗う　③シャンプーの洗い残しがないようにすすぎはしっかりおこなう　④タオルドライ後のドライヤーは乾かし残しがないようにするといったところです。」

□看護師「先生、簡単に言ってますが、めちゃくちゃ大変じゃないですか…。」

■西井「そう、めっちゃ大変なんですよ。その大変さをふまえても、皮膚病の子たちはシャンプーによるスキンケアを選択した方が、総合的にいい結果を生む場合があるから、状況に応じて、大変ですけどシャンプーによるスキンケアをしませんか？と提案しています。」

簡単そうに見えて、意外と奥が深いシャンプー。
その子その子の皮膚の状態によりシャンプー液の合う合わないもあるので、困ったときは行きつけのトリマーさんや獣医さんに相談するのも一つです。

ペットケアセンター アイ・ペットクリニック
＜ 眼科・皮膚科・循環器科・CT＞
奈良県橿原市今井町3-11-22
年中無休
10：30〜18：30（要予約）

詳しい情報は下記ボタンよりHPにてご確認下さい。