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05チェリーアイとは?
Vol.05
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アイ・ペットクリニックの西井先生が作る物語から愛犬・愛猫に起こりえる出来事をレクチャーする企画です。
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5、【チェリーアイという眼の病気】
□看護師「先生、急に目頭に赤いできものができて気になる、という患者さんが来られました。」
■西井「オーケー、眼科検査ができる診察室で診てみようか。」
ひと通り診察を終えて…。
■西井「これは、瞬膜腺突出、通称『チェリーアイ』と呼ばれる涙の分泌腺が飛び出てしまった症状だよ。わんちゃんやねこちゃんには上下の瞼のほかに、目頭に『瞬膜』と呼ばれる3つ目の瞼にあたるものがあり、ここに『瞬膜腺』と呼ばれる涙腺がついているんだけど、この『瞬膜腺』についている結合組織(靭帯のようなもの)が弱くなると飛び出てきてしまうんだよ。」
□看護師「それで、戻らないかどうか整復(もとの正常な位置に戻すこと)を試みていたんですね。さっきのわんちゃんは、もとに戻って普通の眼の状態になっていましたが、あのままでいいのですか?」
■西井「整復してそこから再発しない子もいるし、また出てくるようなら、弱った結合組織が『瞬膜腺』を押しとどめておくことができないというサインだから、手術による整復をしないと治らないね。」
□看護師「『チェリーアイ』の状態で放っておくと、やっぱり良くないのですか?」
■西井「本人が違和感で擦りつけたり、引っ掻いたりが多くなると、眼の表面の角膜に傷がついてしまう可能性があるのと、ドライアイになる可能性があるね。ただ、高齢で発症した場合には腫瘍の可能性もあるから、放っておくのは良くないね。腫瘍の場合は、最悪、眼球摘出をしないといけないし、転移がないかどうかも心配になってくるからね。」
□看護師「なるほど。では何か予防策はないんですか?」
■西井「予防策はないね。いつ、くっついている組織が弱くなってしまうかは、目で見て分からないからね。」
『チェリーアイ』は見た目に分かる変化なので、気づきやすい病気です。比較的若い間に発症することが多いですが、高齢で発症した場合は腫瘍が原因のこともあるので、早めに動物病院を受診しましょう。
ペットケアセンター アイ・ペットクリニック
< 眼科・皮膚科・循環器科・CT>
奈良県橿原市今井町3-11-22
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