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アイ・ペットクリニックの西井先生が作る物語から愛犬・愛猫の病気のサインをレクチャーする企画です。

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10 腸閉塞

Vol.10

sick signatures

10、【異物による腸閉塞

 

うちには、6歳になるマンチカンのソラがいます。

 

いつも元気で食いしん坊なのに、今日は朝ご飯を食べたあとから嘔吐を繰り返しています。

毛が長いからまた毛玉でも吐いているのかな…。

と思って様子を見ていました。

 

しかし、夜ご飯の時間になったときにさらなる異変に気付きました。いつもは完食するご飯を全く食べません。

この子が食べないなんて一大事です!!しかも水を飲んでも嘔吐しています。

 

 

心配になり、翌日病院へ連れて行きました。
 

□私「先生、食欲旺盛なソラが昨日からご飯を食べずに、嘔吐を繰り返しています。水を飲んでも吐きます。」

■先生「それはおかしいですね。何か心当たりはありますか?食あたり・寒さ・誤食などが多いですが。」

□私「全く心当たりはありません。」

■先生「わかりました。腎不全や膵炎等の内臓疾患が原因で嘔吐をする場合もありますし、嫌な話ですが腫瘍などがある可能性も考えないといけないので、血液検査とエコー検査をさせてください。」

□私「よろしくお願いします。」

 

しばらくして、検査結果が出そろい、先生に呼ばれました。

 

■先生「結論から言うと、腸閉塞の可能性があります。エコー検査でつまっていそうな所見が得られました。このあと、造影レントゲン検査で本当につまっているのかどうか、確認させてください。」

 

その後のレントゲン検査で、異物による腸閉塞の可能性が高くなり、場所的にも内視鏡が届かないということで開腹手術となりました。

 

結果、出てきたのはパーカーの紐でした。

思い返せば、ソラは紐状のおもちゃで遊ぶのが好きでした。いつも遊び終わったあと、おもちゃは片付けていたので、まさか服の紐を嚙み切って食べてしまっていたとは思いもしませんでした。

 

幸いにも、ソラの手術は無事に終わり、腸のダメージも大きくなく、今ではいつもの食欲を取り戻しています。

これからは、おもちゃ以外の紐にも気を付けないといけません・・・。

 

腸閉塞のサイン

・おもちゃなどを飲みこむ癖がある
・頻回の嘔吐
・食欲不振
・水を飲んでも吐く
・便が出ない

※腸閉塞の治療方法には、内視鏡・腸切開による摘出などがあります。

ペットケアセンター アイ・ペットクリニック
< 眼科・腫瘍科・皮膚科・循環器科・CT>
奈良県橿原市今井町3-11-22
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詳しい情報は下記ボタンよりHPにてご確認下さい。

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